電力会社の有給について知りたいな。
1年間でどのくらい休めるのかな?
こんな悩みについて解説します。
電力会社は誰もが知る大企業で有給や福利厚生が充実していると言われていますが、実際はどうなのか気になりますよね。
そこで今回は、電力会社員だった私(リケイ)が、
「各電力会社の平均取得日数」「社員の有給取得傾向」について私の体験談を交えて細かく解説していきます。
結論から言うと、電力会社では年間20日前後の有給休暇を取得できます。
他業界と比べてもとトップクラスです!
それでは本編となります!
【基本】そもそも有給休暇は年間何日もらえる?
電力会社のような大企業では、
1年毎、20日の有給休暇が支給されます。
年間20日好きな時に休めると考えるとかなり多いと感じるかもしれませんね。
え?でも入社1年目は15日しか有給がもらえないって聞いたよ。
これは就業規則で入社1年目は15日で2年目以降から20日となっているところが多いみたいです。
この理由についてですが、中途採用でない限り基本的に新卒1年目の入社は4月です。
すると、1〜3月の間(1年の4分の1)は学生で会社に在籍していないため、有給支給数も20日の4分の1である5日が差し引かれていると解釈しましょう。
私も1年目は15日しか有給が支給されないことについて疑問に思いましたが、上記のことを考えて勝手に納得していました。
【種類】有給休暇以外にもどんな休暇がある?
有給休暇では自分の好きな日に何の制限もなく年間20日利用できますが、他にも
条件付きではありますが、利用できる休暇制度があります。
これは例となりますが…
休暇種類 | 条件(方法) |
---|---|
傷病休暇 | 病気ケガの場合に利用 |
転勤休暇 | 転勤する時の引越し準備で利用 |
結婚休暇 | 結婚式や新婚旅行で利用 |
忌服(忌引)休暇 | 家族や親族が亡くなった時に利用 |
隔離休暇 | インフルエンザやコロナ等 |
介護休暇 | 家族介護する時に利用 |
看護休暇 | 子供が熱を出した時などで利用 |
生理休暇 | 生理で就業困難な時に利用 |
出産休暇 | 出産前後に利用 |
夏季休暇 | 夏季の期間限定で利用可能 |
アニバーサリー休暇 | 誕生日や結婚記念日等 |
リフレッシュ休暇 | 10.20.30年と勤続年数に応じて支給 |
など、会社毎によって利用できる休暇の種類や利用可能日数も異なります。
近年だと育児休暇(男女含む)が利用できる会社も増えていますからね。
制度を知っている人と知らない人とでは、仕事とプライベートでの負担が大きく変わってきます。
自分の会社にどんな休暇があるかは就業規則や福利厚生担当の人に確認してみましょう!
【比較】電力会社の有給取得平均|高水準
次に実際のデータから、各電力会社がどの位有給を取得しているかみていきましょう。
結論から言うと、就活四季報総合版2024「有給取得日数(年間)」より、
各電力会社の平均有給取得日数は16.9日です。
会社名 | 有給取得日数[年間] |
---|---|
北海道電力 | 17.7 |
東北電力 | 15.3 |
東京電力 | 15.8 |
中部電力 | 16.8 |
北陸電力 | 16.4 |
関西電力 | 19.2 |
中国電力 | 17.2 |
四国電力 | 16.4 |
九州電力 | ー |
沖縄電力 | 17.4 |
平均 | 16.9 |
あれ?年間20日もらえるのに、なんでどこも少し20日より低いの?
単純に使いきれなかったり、わざと有給を使わない人がいるからなんだ。
次の章では、電力会社員の有給取得事情についてお話ししていきます。
【必見】最大40日分の有給を貯める方法
有給休暇を使い切らず余ってしまった場合には、
最大20日、翌年に繰越することができます。
世間では「有給を貯める」なんて言われ方もしますね。
そのため、年度初めに支給される20日(2年目以降)と最大繰越数の20日を合わせた40日分の有給を貯めることが可能です。
少しイメージが難しいかと思いましたので、例を用意しました。
これを利用して、私がこれまで貯めてきた37日分の有給を退職時に一気に消化しました。
【傾向】入社後の休暇取得事情|3つのフェーズ
ここからは有給の繰越を考慮した、年代別の有給取得事情についてお話ししていきます。
結論からお話しすると、
若手の早い内に有給を貯蓄していく人が多いです。
そんな有給の傾向について下のような3つのフェーズがあると私は考えています。
私はパワハラで悩んでいた頃、1週間以上の有給を取ったりしたりなど、有給がなかなか貯められなかった人でした。
【フェーズ1】とにかく有給を貯める|1〜2年目
入社1.2年目は、有給の繰越分がない(貯まっていない)ため、とにかく有給を余らせます。
特に1年目は研修が多数入っており、有給が取りずらい環境にあるに加え、
今は有給を貯めた方がいいよ!
など、周りの先輩上司も有給を余らせることを推奨してくることも多いです。
しかし、いくら繰越したくても(貯めたくても)年間で最低5回の有給取得義務がありますので覚えておきましょう。
平均すると5〜10日程度、有給取得する人が多いですね。
【フェーズ2】有給をそこそこ使いつつ、若干余らせる|3〜5年目
3年目〜5年目になると、10日程度は繰越分がある(貯まっている)人が多いのではないでしょうか?
この10日程度の繰越分があると、有給を消化しつつ少しだけ有給を余らせて調整する傾向があります。
今年の繰越分が10日だから、今年と来年は5日ずつ余らせれば、20日まで貯められる。
そのため1年間に15〜19日程度有給を取得して、繰越分を最大(20日)にします。
この年代になると、仕事や人間関係や有給取得についてわかってきて、色々と自由に動けることも特徴ですね。
早い人なら3年目末には繰越分が20日になっている人もいます。
【フェーズ3】有給20日を毎年消化し続ける|それ以降
繰越分が最大(20日)になると、有給を1年間でいかに20日消化しようかと考えるようになります。
理由としては、これ以上有給を余らせても単純に消滅してしまうからですね。
有給を20日毎年使おうとすると、月1の有給取得に加えて、GWやお盆や年末年始などのイベント時期に有給を利用して大型連休を作ったりします。
私の周りでは、3月末に余っている有給をあわてて消化しようとする人が結構いました。
【職種別】現場と事務の有給事情|あるある
前の章では年代別の有給事情についてお話ししてきましたが、職種別の有給事情もみていきましょう。
結論から言うと、
現場と事務では有給の取りやすさが違います。
現場と事務の両方経験した私の経験を交えながら、詳しくお話ししてきます!
【技術系】現場は有給が取りずらい?
現場系の部署では、有給取得する場合には注意(配慮)が必要です。
現場系の部署は、メンバーの経験年数や仕事内容に応じて、割り振りをしてその日の業務を回しています。
そのため自分に仕事が割り振られた後、有給申請をすると…
この日は〇〇で作業入ってなかったか?
仕方ない他のメンバーに回ってもらうか。
と、代わりの人を見つけなければいけなかったり、自分が有給の日に出勤しているメンバーの負担が増えて迷惑がかかってしまう可能性があります。
私が配電部門だった頃は1日10件以上の現場を数班で分担して回っており、どうしてもマンパワーが必要だったので、有給申請には特に気を遣っていましたね。
また、ゴールデンウィークやお盆休みなどの大型連休では、多くの先輩上司が休んでいて人手が減っている時には、敢えて有給申請をズラしたりなどの配慮が必要なところもあるかもしれませんね。
【事務系】事務は有給が取りやすい!
私は現場から事務系の仕事に部署異動して驚いたのが、事務系の部署は有給申請がしやすいことでした。
これは部署にもよりますが、期限内であれば自分で仕事に優先順位をつけることが可能だったためです。
そのため打ち合わせなどで多少の配慮しなければならないにしろ、多くの人が連休や年末年始などでも自由に有給申請をしていました。
年末年始には、2.3人を残してほとんどの人が有給取得をすることが普通にありました。
また、現場では難しかった、
急なんですけど、明日有給をいただきます。
といった、急な有給でも問題なく調整可能なのは、非常に大きいですね。
最後に
ここまで、電力会社の有給事情についてお話ししてきました。
電力会社は年間有給取得数が他業界と比べてもトップクラスに高く、それ以外にも利用できる休暇が多いです。
「休暇が多い」と聞くと単純かもしれませんが、プライベートの時間が確保されて資格や趣味、副業の時間が取りやすいという一面があります。
そのため本業で安定的に稼ぎつつ、色んなことにチャレンジができる最高の環境だと私は思います。
近年はワークライフバランスが重視されており、休暇についても関心が高まってきているためこの記事を作成してみました。
また、出産や育児などの大きな家族イベントの時にもきちんと休暇が用意されていると安心感がありますよね。
まずは、自分の会社にどんな休暇があるのかを確認してみてはいかがでしょうか?
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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それでは次回の記事でまたお会いしましょう!